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専門誌『パイレイ』5.6合併号(1994年・MM8刊)より

ミリオンセラー作家:マイケル・ハッチソン氏直撃インタビュー
『メガプレイン』の著者が語るマインドマシンの真実 (3)


フローテーション・タンクとの出会い

MM8:なぜ、マインドマシンに興味を持ったのですか?

ハッチソン:ずっと興味のあった分野ですが、60年代にサイケデリック・ドラッグなどを試したりして――私は60年代からのヒッピーの1人と言えるでしょう。ですから、ずっと意識の探求に関心を持ってきました。70年代には、ニューヨークの北部地方にあるキャッツキル山で何年か隠遁生活をしたこともあります。

MM8:何年くらい?

ハッチソン:2年半です。この時期には、何週間も誰とも話さないことがよくありました。特に冬は、地面も真っ白で、空も白、ほとんど灰色です。この中で暮らしていると感覚遮断と同じですから、よく変容された意識状態に入ったものです。

 この時に、感覚遮断のフローテーション・タンクに関する本を読みました。30分で高揚された意識状態に入れるという、このフローテーション・タンクを試してみたいと思ったのです。隔離された生活でも、その状態に入るのには6カ月もかかったのですから。

 何年か後に中南米に住み、中南米に関する本を書き、ニューヨークに戻ったとき、雑誌のために記事を書くようになりました。その時、マンハッタンに住んでいたのですが、角を曲がった所にフローテーション・タンクのセンターがあることを発見したのです。さっそく雑誌の編集者のところに行って、フローテーション・タンクの記事を書く仕事を貰えないかと交渉しました。自分が満足するまで徹底してフローテーション・タンクを体験するための資金、それを経費で落とせる取材費が必要でしたから……(笑)。

 初めてそのタンクの中に入り、ドアが閉められ、完全な暗闇、完全な静寂が訪れたときに、私の中の声が「あぁ〜、やっと家に帰って来た」と言ったのです。2〜3の雑誌にこの体験についての記事を書いたところ、かなりの反響があったのです。その時、私はちょうど小説を書いていました。ところが、エージェントは私に「その小説、中断してフローテーション・タンクの本書いたら? 皆、関心を持っている」と――1982年のことですが――提案してきたのです。私も「……悪くないな」と思いました。なぜなら、フローテーション・タンクに関する本を書くのには、何回も体験をしなければならないからです。自腹を切る必要もないわけだし(笑)。

 とにかくこのテーマには、ものすごく興味がありました。神経科学関連の本も、できるだけたくさん読んだりしました。さらに、神経医科学研究者を何人も取材し、生化学的に脳の中ではフローテーションの最中に何が起こっているのか、左右脳半球ではその最中にどのような違いが出るのか、脳波には、電気的にはどんな変化が起きているのか、などを知るために膨大な量の調査研究をしました。

 神経医科学者たちと話していると、「この新しい電気刺激の機器について知っているか、EEG(脳波計)の発達した最新のキャットスキャンについてはどうか……」などと教えてくれました。これらについては、様々な雑誌に記事として出しましたが、フローティングに関する本は『フローテイングの本(Book of Floating)』というタイトルで1984年に出版されました。この『フローティングの本』が出版された後、様々な機械や新しい機械を色々な人が持ってきました。ライト&サウンド機器、ガンツフェルト・マシン、磁場の中を移動させる機械、EEG機器、マインド・ミラーなど‥…。

 そうして、これらの記事を書いているうちに――これは全く新しい分野で、ほとんど知る人がいない――という事実に気づいたのです。この新しいテクノロジーの分野で、いま何か新しい事が起こっている。これらの機器を治療に使う――脳の損傷を治したり、手術中に生命徴候を監視したりする――という従来の使用法のほかに、脳に影響を及ぼして、通常より高いレベルで機能することが可能になるように活用している……。この時「これは面白い。本になる」と確信したのです。その結果、誕生したのがこの『メガプレイン』なのです。



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