HOME>>コラム・書評・インタビュー>>コラム一覧>>2002/12/13
2002年の師走に想う…… Maya-Kimie Hirooka Maya Art Collection 月刊<メルマガ21>のコラムも今回の26号は、気づけば早や師走の真っ只中、2002年の最終号です。 さて、この1年を通じて私にとって最も印象に残った出来事と言えば、先日10月末から11月にかけて起きた2つの火山噴火と、それと連動したかのように大地を揺らした大きな地震の数々です。それらは、まさしく「母なる地球=Mother Earth」が、意識をもった「生き物」であることを、あらためて認識させてくれるものでした。 10月27日から1週間のあいだに起きた「動き」を、下に列挙して見ましょう。 ■ 10月27日(日)……イタリアのシシリー島にある欧州最大の活火山エトナ(3.323m)が、1992年以来10年ぶりに大噴火。10月28日(月)、29日(火)……溶岩は標高2.500m付近まで3条の川となって流出し、森林火災となる。200回に及ぶ群発地震発生。 ○10月27日(日)〜28日(月)未明……欧州各地は強烈な暴風雨。 ○ 10月31日(木)……イタリア南部で震度5の地震発生。 ○ 11月1日(金)……イタリア南部=余震も震度5を記録。 ■11月3日(日)早朝……エクアドルの火山レベンタドール(3.562m)が1976年以来、26年ぶりに噴火。噴煙は15.000mに達した。 ○11月3日(日)pm1:12(日本時間=4日am7:12)……米アラスカ州マッキンリー山中で、マグニチュード(M)7.9の大地震発生。道路には幅1mの亀裂。、高速道路は閉鎖され、パイプラインも停止。アラスカでは1964年のM9.2の大地震以来、38年ぶり。 この間にも、 ○11月2日(土)……パキスタン北部でM5.6の地震。中国との国境カラコルム・ハイウエーは寸断。地震の後、地下から温水やガスが噴出。 ○11月2日(土)午前…… インドネシアのスマトラ島北部で、M7.5〜7.9の強い地震。 日本では、 ○11月3日(日)午後0時37分……宮城県北部で震度5弱。揺れは東日本全域。Mは6.2。 ○11月4日(月)午後1時36分……大分県南部で震度5弱。揺れは西日本と九州広域。 ざっと、こんな感じ。この間、小さな揺れは連日でしたが、専門家たちは一連の地震に対して、11月4日(月)には見解を発表。つまり、それくらい日常とは異なった「動き」を、この間の地球は見せたのです。 ![]() 以下は、各国専門家たちコメント一覧…… @世界各地で続発の地震に関連性なし=専門家見解 ノルウェー・オスロ(ロイター) イタリアや日本、アラスカなど、世界各地でこのところ頻発している地震は、互いに関連するものではないと、イタリアやドイツの研究者が4日、見解を発表。世界各地では先週、大規模な地震4件で少なくとも50人が死亡。規模の大きい地震が数日間に集中して起きたことについて、各国の研究者は「これらの地震に直接的な関連はない」と一致した見解。 Aイタリア国立地球物理火山研究所のエンゾ・ボスキ所長=「地球は元々地震が多く、これらの地震が関連して、どれかが原因となって次の地震を引き起こしたわけではない」。 Bドイツ・ハノーバーにある地震データ分析センターの物理学者シュリッテンハルト氏は=「偶然の可能性が高い。地震はしょっちゅう起きているものだ」。 C地震学者らによれば=M5.0〜5.9程度の地震は地球上で、1日に2〜3回、年間にして約1.000回起きている。 地震研究者たちのコメントを要約すると、 ここ数日……/世界各地で……/集中的に……/大規模な……/地震が発生……現象について。 @ 関連性なんてないね。これ、全員一致の見解……イタリア&ドイツ研究者たち A 地震は多いんだ。それだけさ……イタリア火山研究者 B 偶然、ぐうぜん。なんせ、地震はしょっちゅうだからね……ドイツ物理学者 C この程度なら毎日だよ。1年だと、1000回だよ……地震学者たち 専門家たちは、相互に関連はなくて、ごく当たり前だ……としつつも、わざわざコメントを出さざるを得ませんでした。このことが、この数日を物語っています。つまり、これらは、決して「普通」じゃなかったのです。なぞ解きのヒントは、後ほど……。 さて、イントロはここまで。今日は年末・年始のお休みにふさわしいMayaオススメの3冊を紹介して、2002年を締めて、2003年へとジャンプです。 ●大晦日には、NHK「紅白歌合戦」と中島みゆきの関係性を楽しもう!
『松田聖子論』 朝日文芸文庫 小倉千加子著 発行所 朝日新聞社 ¥660 218頁 第1刷発行 1995年10月1日 本書は、1989年2月にハードカバーで出版されたものですが、実にオモシロイ。当初、松田聖子には無関心だった私も、ついつい引き込まれてしまった。「アメリカを知りたいと思ったらエルヴィスとマリリン」と、日頃から口にしている私としては、「1970年代以降の日本を知りたかったら、この本よ」と言える1冊です。聖子論というタイトルのわりには、前半は70年代を象徴する『山口百恵論』になっている。80年代を語って余りある『聖子論』の合間にちりばめられた日本の音楽シーンについての興味深い分析。これらは、好むと好まざるとにかかわらず、大衆としての私たち日本人のライフ・スタイルと意識に濃密にからみあっている。 恋愛とは、近代の中で最後に残った不条理……中島みゆきの歌が、常に失恋をテーマにしているのは、それが究極の……(中略)……近代的不条理だからです。 という、この1行は、本書の180頁からの抜粋。そっかぁ……と読み進むうちに、松任谷由美の位置づけや、YMОなんかの動きが透けて見えてくる仕掛けだ。 漠然と、日々、誰もが、当たり前のようにして眺めていたテレビ画面……それらの深層でどういう変化が私たち日本人の意識に起きていたのかを、心憎いまでに解き明かしてくれている。 そして、ついに、その中島みゆきが、視聴率が下り坂という「紅白歌合戦」に登場というあたりが、今の日本の世相や意識の変化をみごとに映しだしているような気がしないでもない。説明は省くので、ぜひこの文芸文庫とやらを手にしてみてください。 でも、不条理だと……ただ、言っているわけにもいくまい。というなら、この際、各自、自己責任とやらで、この星「地球」の次元そのものを上げていくしか、手はないのかもしれない。次元が、変わってしまえば、今まであった「感情」だって消えてしまっている、ナンテことは、大いに「あり」です。 著者の小倉千加子氏は、最近まれに見る学者の一人だ。わたしは、もし、どっかの大学の授業に聴講生として参加するなら、このセンセイのクラスに参加してみたいと、正直、思っている。ちなみに、氏は現在愛知淑徳大学の教授であるが、早稲田大学大学院博士課程で心理学を学んだという経歴をもった医学博士である。 ● エトナ山噴火のなぞ解きには、美内すずえ『アマテラス』を……。
『アマテラス』第1部 戦士クシュリナーダ 1〜4巻 角川書店美内すずえ著 発行所 株式会社角川書店 ¥370〜400 初版発行 1987年7月17日〜2001年9月17日 シシリー島のエトナ山も、エクアドルの火山レベンタドールも、ともに高さや形状は、富士山に似ている。富士山の噴火を回避し、日本列島が崩壊を免れて、現在の形を保ち続けることの意味など、このコミックを手にすると、「そっかぁ……」と、頷いたりするかも知れない。 と、なると、日本以外の場所での噴火は、富士の爆発エネルギーを別の方向へ流してくれたと、とらえることも可能になってきます。 というわけで、この本はお正月用にどうぞ。風水の専門家によれば、先般の火山の噴火は地脈の動きが最近早まってきたということのようです。つまり、この地球は2012年に向けて、着々と次元を上げつつあり、もはや、このお話は単なる幻想や空想の域を確実に脱して、リアリティを持ち始めてきているということのようです。 美内すずえsanのこの一連の作品は、時代とともに同時進行形をとっているあたりが、人々を魅きつけているゆえんでしょう。私は小学校の4年以来、コミックを久々に手にしたのですが、最近の少女コミックは聞きしに勝るものでした。 ● 最初の現象は、まず日本に顕れる?=女性が世界で一番結婚しない国、日本
『セクシュアリティの心理学』 有斐閣選書小倉千加子著 発行所 株式会社有斐閣 ¥1.500 215頁 初版第1刷発行 2001年5月10日 本書は、小倉千加子氏の最新の1冊です。 いま、あらゆる問題が噴出しているかに見えるこの頃ですが、「まず、日本に起きた変化が、世界に波及する」という説にしたがえば、最高の非婚率というのも、実は世界の一歩先をいっているケースなのかも知れません。 本書の34頁から抜粋……「日本は、30歳前半までの未婚率は、スウェーデンについで、第2位ですが、スウェーデンでは同棲率が高いため、実質的には日本の未婚率は世界一となりました」という文章を読んで、なんか納得しました。日本もやっと、結婚したり、しなかったり、という選択の余地というか、スキマみたいなものが発生するサイクルにはいったんだなぁと……。 というのは、今の結婚制度そのものの歴史は意外に浅くて、歴史をキチンと紐解いてみると、「えっ」「これって、なに?」と、驚くことしきりなのです。 また、私は本書によって、「拒食症」が意味するものの本質をやっと理解することが出来ました。全体として、授業のテキストではないかと思われる内容の満載です。
では、次号は2003年1月……<メルマガ21>第27号でお目にかかりましょう。私の予定としては、超月並み路線で、ちゃんと、ときどき「紅白……」も覗き見したりしつつ、除夜の鐘へと流れ込む予定です。 ずっと、むかし、ネパールでお正月迎えて、そのあとタイのバンコク経由で帰国したんだけど、そのときバンコクのデパートの食堂にラーメンとか「おむすび」を食べに行きました。そしたら……です、そこでやってたのが3〜4日前の『紅白歌合戦』のビデオ!! もう、無条件に、懐かしいだけなんですね、これが……。 |